NHKでドキュメントをやっていた。

ベトナムでSRASの封じ込めに成功したのは、このカルロ・ウルバニという医師が冷静に判断し、症状をWHOに正確に送りつづけた事によるらしい。
 
新種のウイルス。
 
しかも人を死に至らしめ、空気感染する。
 
ケムだったら絶対に冷静になんてなれない。
 
彼は、その重大さにすぐに気付き正確なデータを取り、WHOに送り続け、感染の危険と戦いながら患者とスタッフを励ましつづけ、病院を封鎖した。
 
 
 
 
でも、最後の最後、ベトナムからシンガポールに逃げちゃった。
 
もちろんこの最後の行動を否定できない。

人間なのだ。自分が生き残る為に最善を尽くしただけの事なのだ。

 
 
絶対に選択できないような2択があった時、基準はどうなるのだろう。
 
ウルバニは、世界の危機と自分の命という2択で自分の命を選んだ。 
 
 
例えばケムだったら。
 
きっとケムも同じ事をしただろう。
 
自分の命以上のもの。それってなんだろう。
 
 
野口英世は自分が病気になった時何を思っただろうか?
 
ウルバニはシンガポールに行く道中何を考えただろうか?
 
 
二人は満足しただろうか? 

 
人間は極限状態で、とてつもなく強くなったり、とてつもなく弱くなったりする。
 
 
自分自身の信念。 
 
見つめたい。 



先日通りすがりの人から訂正がありました.

カルロ・ウルバニ医師はシンガポールへは出国していません。
彼はその後もWHOの応援要員が到着するまでハノイで活動を続け、
その後バンコクへ出国し3月29日に現地の病院でSARSのために亡くなっています。

日本放送出版協会から
「世界を救った医師―SARSと闘い死んだカルロ・ウルバニの27日」も出てます。
 
 
との事でした.
訂正いたします.

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