#225 自分自身

2004年1月4日
自分自身が何をしたいのか。
 
 
今までケムは、自分の夢がカブさんとの幸せにつながっているっていう、漠然とした認識を抱いていたんだな。
 
自分が化学者になることを、カブさんもきっと望んでるんだって。
だからこの道は正しいんだって。
 
もちろん自分でも博士になりたいとは思っていたけど、実はそれほど強い信念は無かったんだ。 
 
カブさんがいなくなって、今日になって気づいた。俺のがんばる理由が無くなったんだね。
 
 
 
 
でも、自分の生きる目的を他人に求めちゃいけない。たとえそれが家族であっても、第一が自分のためでなけりゃそれは嘘なんだ。

家族のためだからがんばれる。

それも大切だってすごく分かる。今までそうだったから。
 
 
だけど、やっぱり男なら自分自身のためにがんばりたい。それが、家族の幸せにつながるようにしたい。


 
でもさ、自分自身の為って何だろう。
 
自分が望んだ道。 
 
言うのは簡単だし、結果的には誰だって振り返れば自分が選んだ道を歩いてきてるわけだ。
 
それはそうだけど、ケムには何か決定的に足りないものがある。 
 
 
それは、多分「覚悟」だ。
 
  
 
マスターまではなんとなくで上がれた。
 
 
でもここからは覚悟が必要になる。
 
覚悟。
 
信念を持ってこの道を選んだという自分自身への覚悟だ。 
 
 
この覚悟を満たすには、覚悟の裏付けが必要だろう。
 
 
周りの人を見て、流されたり、自分自身を見失ったりしないためのフラッグが必要になる。 
 
 
 
ケムはそのフラッグをずっとずっと見つけられずにいた。

ありきたりじゃなく、漠然と化学がやりたいからとか、博士になりたいからとかいう枕言葉的な話ではなく、心から望む何か。信念を持てる何か。
 
 
ようやく見つけたので記す。 
 

 
それは、執筆だ。
 
 
 
 
 
ケムは今までたくさんの本を読んだ。
 
雑学や、啓蒙書や、ハウトゥー本等。
  
 

実は自分も書きたいってずっと思っていた。
 
 
俺ならもっと読者の立場で書けるのにって。 

 
でも、そんなの無理だろってなぜか決め付けていた。
 
 
そんな事なんで決め付けていたんだろう。 
 
 
分かった。 
 

俺は本を書きたい。
 
ブールバックなんかで、科学関連の本を。
 
 
 
実際に身近にあって、いつも実感できて、目標になるし、人からも認められる。 
 
 
 
ケムにとっての大きな目標。
 
 
 
ブルーバックで本を書くぞ!!
 
 
 
一人一人の夢。
 
ケムは流されて生きてきたのできっと持てないって思ってた。 
 
 
ようやく。
 
 
遅かったけど。 
 
 
 
この自分だけの夢に向かって、今日から邁進する。

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